【スポット】 測光方式の指定について 【全体】
マニュアルモードのあるデジカメの場合、測光方式の指定ができるものがあります。
測光方式とは、光の測り方(光を計測するポイントなど)を指定するものです。
測光方式の種類
1.評価測光
全体を何ブロックかに分けて各々光を測定して撮影する方法です。
この撮影方法で撮影すると、照明に関してはバランスの良い写真ができます。
(普通の写真になります)
2.中央部の重点平均測光
画面中央にポイントを置き、そのポイントの光を元に写真撮影します。
3.スッポト測光(部分測光)
ある一定の範囲内にポイントを置き、そのポイントを元に写真撮影します。
測光方式のと被写体
測光方式を弄っても、殆ど写真が変わらなかった経験はありませんか?
これは、被写体の光の当たり方に原因があります。
例えばこれ。
右から、評価測光(分割測光)、中央部重点平均測光(中央測光)、スポット測光(部分測光)となっていますが、特に大きく違っている点はなく、どれも似たような写真になっています。
それが下の写真では、大きく異なっています。
下の写真は、真上から照明を当てた写真です。
右から、右から評価測光(分割測光)、中央部重点平均測光(中央測光)、スポット測光(部分測光)となっています。これを見ますと、評価測光はそこそこ普通に撮られていて、被写体のぬいぐるみは影で暗く撮られています。
それが、中央部重点平均測光の場合は(この写真では中央部はぬいぐるみの鼻)、全体的に暗くなってしまっています。そして、3つ目のスポット測光もかなりハイライトがきつく入っています。
これは、スポット(鼻)の明るさに合わせて全体の明るさをコントロールしているからです。
ちなみに、ぬいぐるみのリボンを中心に撮影すると、こんな感じになります。
(写真はぬいぐるみの以外の部分をカットしています)
リボンは鼻よりも更に暗いので、先ほどの特徴が際立っています。
測光方式のと被写体
という訳で、各測光法のメリットとデメリットを書いてみました。
評価測光(分割測光)
メリット
- 全体を分割し、各々の区画が適切な明るさになるように調節される
- 光が万遍なく当たる普通の照明の被写体向き
デメリット
- 暗すぎるものや明るすぎるものの調節が難しい
- 逆光の被写体や全体が影で暗くなっている被写体はあまり上手く撮れない
中央部重点平均測光(中央測光)
メリット
- 中央部(写真の中で一番目につきやすい所)の明るさに合わせて撮影してくれる
デメリット
- 思った通りの写真にならないことがある。
(中央部の明るさに合わせて写真が撮られてしまうため)
スポット測光(部分測光)
メリット
- 逆光やスポットライトで黒っぽくなってしまった被写体を明るく撮影してくれる
(被写体の暗い部分にスポットを合わせた場合) - 明るすぎるときも明るい場所にスポットを合わせれば白飛びしにくくしてくれる
デメリット
- 暗い部分に合わせると明るい部分が潰れることがある
- 明るい部分に合わせると暗い部分が潰れることがある
測光方式とデジカメ
先ほども書きましたように、測光方式を変えることで撮れる写真の幅が広がります。
ただし、デジカメの中には測光方式の選択ができなかったり、自動で撮影されしまって思い通りの写真にならないものもありますので、注意が必要です。
また、デジカメによっては、測光方式は似たり寄ったりでも呼称が違っていることもありますので、この点についてはメーカーのWEBサイトを見て調べたり、どんな測光方式なのかを実際に写真撮影をして確かめると良いと思います。
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